人には言えない小説

どろどろの色欲にまみれつつ、どこまで平然とした顔が出来るか見ものですね。
ジキルとハイドが如く、その微妙なバランスを保つことって美しくないですか?

2016年7月のブログ記事

  • #8

    雨の日の祝日 雨の音で起きたらもう昼近くだった 週末からずっと別の男に出会い、気づけば一人で目覚めたのは随分久しぶりだった。 連休の最後の日を、結局私はこんな形で終えていく。 さして空腹感があるわけでもないのに、冷蔵庫を開けた。 2日酔いで頭がガンガンするため、水が欲しかった。 水くらいしか入って... 続きをみる

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  • #10

    「ちょっとー、家こっちでいいの?」 「んー?・・・あぁ・・」 「もうっ、しっかりしなさいよ、いい加減!」 私もかなり飲んでいたが、彼はというと、もうふらふらであった。 組みたくもない腕を組み、確か家はこっちだったはずと記憶を呼び起こしながら、家まで連れて行った。 「あれー。」 歩いているうちに、や... 続きをみる

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  • #9

    「いやー、まさかこんなところで椿に会うなんてな」 大学時代の同級生は、3件目にしてしたたかに酔っていた。 「私だってびっくりだよ!今何してるんだっけ?」 面白くもない会社の飲み会の後で、これまた私もしたたかに酔っていた。 「俺は今は転職して、外資系の仕事だよ。」 「マジで!顔だけは日本人じゃないと... 続きをみる

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  • #7

    桜はすでに散ってしまっているにもかかわらず、上野にはまだ人が大勢いた。 朝、悩んだ挙句、薄いピンクのフレアスカートに白のパンプスにした。 相手のタイプがわからないから万人ウケのコーデ。 服装がシンプルな分、ピアスはパールの大きめのものをつけた。 帰りに同僚に、今日はなんかオシャレだねと言われ、どき... 続きをみる

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  • #6

    「どMな女の仔探してます。」 「一緒に気持ちよくなりませんか?」 「今夜20:00に新宿で。」 仕事帰りの電車の中、椿こと私は、新たな出会いを探していた。 一週間前に出会った人とはまだ連絡は取っている。 だが、その人とは仕事が忙しくて会えないのだ。 「本当はあの人とできたら満足なんだけど・・・。」... 続きをみる

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